会長挨拶Message

新年のご挨拶

一般社団法人
日本医療機器産業連合会

会長山本 章雄

 みなさん、新年あけましておめでとうございます。
 昨年2024年は、日本では10月に新内閣発足、その後解散総選挙で、我々を取り巻く環境が大きく変わりました。海外では、米国の大統領選挙が実施され、2025年1月に新政権が誕生します。また、その他の国々でも、国を動かすさまざまなことが起きています。日本では、これらを含めたさまざまな事象を発端とした、為替変動や物価上昇だけでなく、技術革新の急速な進化で、医療機器産業をけん引されているみなさまにおかれましては、環境変化に対応するための舵取りが大変であり、更なる俊敏性を追求されていることではないでしょうか。
 これらに加え、日本では、少子高齢化・人口減少、技術革新の加速化、グローバルな競争の激化、デフレからインフレへの転換という変化に対応していく必要があります。医機連としても、この環境変化に対応するために、2024年6月、創立40周年を迎えた節目の年に、「いつでもどこでも安心して受けられる医療と健康への貢献」を基本的な考え方とする「新医機連産業ビジョン」を公表しました。その柱となるのは、イノベーションの実現に向けた環境整備、安定供給の実現に向けた取組、医療機器・技術のグローバル化を通じた発展、国民のヘルスリテラシー向上への貢献、地球環境と医療の質のバランシング、人材の獲得と育成、信頼される産業への研鑽の7つの取組です。この中でも、国の方針にも謳われている、戦略的イノベーションとスタートアップの支援、スキル向上などの人への投資に関しては、医機連としても大変重要な項目だと認識しており、「新医機連産業ビジョン」と連携させて、推進していく必要があると思っております。
 さて、2025年は、第3期健康・医療戦略のスタート、2026年の診療報酬改定の議論が大詰めを迎えます。また、医機連としても、昨年公表した「新医機連産業ビジョン」を実行に移す年であり、新年度からの実行に向けて、現在まさに具体的な実行計画を策定している状況です。実行にあたっては、産業界だけでなく、行政やアカデミアの方々との連携が必要です。会員団体のみなさまにおかれましても、新医機連産業ビジョンの推進にご協力賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 医療機器に携わる関係者のみなさまと課題や将来にむけた思いを共有し、より強固で持続可能な医療機器産業を築き上げ、未来をひらく覚悟を新たにしています。対話と連携で、医療機器・医療技術のイノベーションと安定供給を通じて、日本をはじめとして世界に優れた医療機器テクノロジーを提供し、国民福祉の向上と医療機器産業の発展に寄与してまいりたいと思います。
 むすびになりますが、会員団体および医療機器関連企業のますますのご発展とみなさまのご健勝・ご多幸を祈念して私の新年のごあいさつといたします。本年もよろしくお願いいたします。