会長挨拶Message

新年度のご挨拶
一般社団法人
日本医療機器産業連合会
会長山本 章雄
新年度を迎え、一言ご挨拶申し上げます。
トランプ政権が本格的に稼働し、国際情勢が新たな転換点を迎えています。日本では、少子高齢化、人口減少が進む中、2025年は団塊の世代が後期高齢者となり、社会保障をどう考えていくかという議論も進められています。このような状況下、医療機器分野では、内閣府の健康・医療戦略が開始、厚労省の医療機器基本計画や経産省の医療機器産業ビジョン2024のもと医療機器のイノベーションにむけた政策が実行されていきます。
医機連では昨年、「医機連産業ビジョン~いつでもどこでも安心して受けられる医療と健康への貢献~」を公表しました。その柱となるのは、イノベーションの実現に向けた環境整備、安定供給の実現に向けた取組、医療機器・技術のグローバル化を通じた発展、国民のヘルスリテラシー向上への貢献、地球環境と医療の質のバランシング、人材の獲得と育成、信頼される産業への研鑽の7つの取組です。今年度は、この取組の具体化が重点推進事項となりますが、この中での新たな取り組みとして、既存企業とスタートアップの連携の深化の可能性、一般消費者向け医療機器等の適正な情報発信のあり方の検討も開始します。
医機連のビジョン実現に向けては、新しい秩序をつくっていくイノベーション力と、確実な実行をけん引するオペレーション力が必須です。前者はリスクを負ってでも挑戦する精神的な若さと柔軟な発想が必要ですし、後者は、リスクを確実に排除する経験がものをいう領域です。
医機連としては、医療機器業界が精神的な若さをたもちつつ、日本の医療機器産業として、新しい技術を取り込み、医療の質の向上はもちろん、医療現場の働き方改革や人材不足など、効率化に寄与する医療機器の開発にむけ改善改良を継続し、日本をはじめとして世界に優れた医療機器テクノロジーを提供し、国民福祉の向上と医療機器産業の発展に寄与してまいります。今後ともご支援のほど、よろしくお願いいたします。