トップページ > HBDとは?
HBD(Harmonization By Doing)は、日米における医療機器に関する規制について、実践を通して整合化を図ることを目的とした、日米の官・学・民による共同の活動です。
日米の 官・学・民 として、次の組織が参画しています。
- ○ 官:厚生労働省/独立行政法人医薬品医療機器総合機構、
米国食品医薬品局(FDA) - ○ 学:日本の関連学会、日本国内の大学や医療機関の先生方、Duke大学
- ○ 民:一般社団法人 日本医療機器産業連合会(医機連)、米国先進医療技術工業会
(AdvaMed)
日米共同治験の実施や日米間の医療機器規制の整合を図る上で生じる問題点及びその解決方策について実践に基づいた議論を行うため、2003年に米の学側(Duke大学Krucoff教授)からの働きかけを契機として、HBDの活動が始まりました。その後、シンポジウムなどを通じ、関係者間の対話を進めてまいりました。
HBDは、GHTFのように統一化された考えの下、合意文書を作成するためのものではありません。具体的な経験に基づいて、実際の問題を解決するところに特徴があります。
日米間において、規制に関しての若干の相違はありますが、積極的にその違いに対応した上で、最新の治療法や安全で効果的な最新の医療機器をより早く患者に届けようという目的は同じであり、HBDはそのための一つのツールであると考えています。
つまり、HBDは日米で並行した治験、申請、審査及び承認を行う上での阻害要因を調べ、日米同一プロトコールによる治験を実施可能にすることが目的となります。
なお、現在は心臓血管系疾患を対象とする医療機器に係る問題に重点を置いた活動を行っています。
HBDの便益/目的は、①改善された治験、②合理化され/収束された規制、③革新的な医療機器の早期入手、④機器導入の遅れ(日米間)縮小、⑤冗長性の除去 、等にあります。
現時点においては、心臓血管系疾患を対象とする医療機器に係る問題に重点を置いていますが、この取り組みにより得られた成果が他の疾患を対象とする医療機器にも適用できるものであれば、それを日米双方の規制当局、産業界、学会が共有することによって、より幅広い波及効果が期待できます。
このようなツールを活用することにより、我が国における治療用医療機器の開発が、一層推進されることによって、今後いわゆるデバイス・ラグの解消や、革新的医療機器の速やかな上市=患者のアクセス向上に繋がることを願っています。